おだやか日記

認知症になっても住み慣れた家で最期まで暮らすために必要なこと~必要条件2~

おだやか診療所です。しばらく時間が空きましたが、認知症になっても住み慣れた家で最期まで暮らすために必要なことを引き続き考えていきます。

はじめに

前回、認知症の方が住み慣れた家で最期まで過ごすために必要なことは、BPSD(特に陽性症状)の緩和であると書きました。今回は、そのために必要な情報などについて書きたいと思います。

ケアマネジャー

多くの方が認知症になった場合、介護保険を申請します。通常ある程度の認知症であれば、要介護1以上が出るかと思います。

要介護1以上であれば、基本的にケアマネジャーがケアプランを作成することになります。そのため、認知症にたいししっかりと非薬物療法的な対応を行ってくれる通所介護や訪問介護、訪問看護などの事業所をケアマネジャーがしっかりと把握しておく必要があります。介護家族の負担も考えながら、本人がその人らしく自宅で生活をしていくためのプランを作成してくれるケアマネジャーを探すこともポイントになります。

訪問診療医

認知症の診療に関しては、外来で行うことも多いのですが、BPSD(特に陽性症状)が出現している場合、訪問診療で診療を行うことが望ましいです。その理由としては、「受診拒否がある場合、家族受診になってしまい外来主治医に現在の状態がうまく伝わらない」「家と外では様子が違う(外ではしっかりとふるまうことが多い)ため、主治医に現在の状況がうまく伝わらない」といったことがあるからです。

訪問診療となると費用の心配がありますが、認知症でBPSDがあり継続的に診療が必要な場合は、自立支援医療の適応がありますので、自立支援医療の申請を行うことにより、負担を減らすことができます

認知症の診療は、家庭での様子がわかる訪問診療がベストです。

通所介護

現在、認知症のBPSDに対し、最もエビデンスがあるのは「通所介護」です。もちろん、職員が認知症の日薬物療法をしっかりと学んでおり、一人一人の人生史を理解したうえで対応してもらえることが前提です。

認知症のBPSDは、医療と介護の両輪のどちらかが欠けてもうまくいきません。

非薬物療法にはさまざまな種類がありますが、原則として「すべての日薬物療法は回想法につなげること」を守る必要があります。また、通所介護利用者同士の会話も、BPSDの軽減や認知症振興の予防につながります。

訪問介護

日中独居や、1日中独居の方の場合、訪問介護による対応により自宅での生活を続けていく必要があります。対応の基本としてはユマニチュードなどの方法があるのですが、一定以上の陽性症状に対しユマニチュードは無効と思われます。そのため、ある程度薬物療法を行う必要があるのです。

通所介護と同じで、訪問介護でも、一人一人の人生史に基づいた対応が有効です。また、料理をしに行くのではなく、料理を教わるために行くなど、何かをしてあげるのではなく、あなた(利用者)を頼りにしている、という姿勢が大切となります。

訪問看護

認知症のBPSDは、便秘や脱水などで症状ることが実は多いのです。そのため、排便コントロールや日常の健康チェック(バイタルサインの測定など)などを、訪問看護師が行うことにより、BPSD出現時の原因がわかり、対策をとることができるようになります。また、訪問診療医よりもフットワークが軽いため、緊急時に素早く駆けつけることができます。それにより、不要な入院を避けることができます。これもまた、認知症の進行の抑制へとつながります。

訪問薬剤師

薬は処方しても飲まなければ意味がありません。うまく薬を飲むにはどうすればよいか、1日1回にまとめるにはどう薬を変更したらよいか、いらない薬が処方されていないか、などをチェックする必要があります。

また、服薬管理を訪問薬剤師が行うことにより、訪問看護師がより看護師として患者さんに接することができる時間が増えます。

特に夏場など、脱水の可能性が高い時期などには、OS-1ゼリーなどを薬局から持って行ってもらい(患者さんに購入してもらい)、それを訪問時に患者さんに飲ませてくることにより、脱水症やそれによる入院を予防することができたりもします。

まとめ

上記以外の職種も認知症の方にかかわることがありますが、今回は上記の職種に絞らせてもらいました。

認知症の方やその家族が最初に頼るのは、おそらくケアマネジャーであることが多いと思います。そのため、地域の診療所や事業所について詳しく知っているケアマネジャーを選ぶことが大切となります。自身も認知症に詳しいケアマネジャーさんを探すとよいでしょう。

 

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