おだやか日記

難病医療費助成制度について

おだやか診療所です。

先日、患者さんに「難病医療費助成制度」について紹介したのですが、申請方法が中々分かり辛いため、まとめてみました。

難病医療費助成制度とは?

難病医療費制度とは、指定難病に方の医療費等の自己負担分の一部を助成する制度です。各世帯の収入などにより、1か月の医療費等の自己負担の上限額が決められます。その上限を超えた部分の自己負担金を助成します。

例えば、1か月の自己負担金の限度額が10000円の人の場合、実際に一月18900円の自己負担が発生したとすると、10000円を超えた部分である8900円が助成されます。

指定難病とは?

難病医療費助成制度を受けることができる指定難病は、現在331疾患が指定されています。

指定難病に指定されている疾患は、こちらの難病情報センターのページに記載されています。もしくは、厚生労働省の指定難病のページにも記載されています。

指定難病を直接見たい方は厚生労働省の指定難病のページのエクセルファイルをご覧ください。

主な指定難病には以下の疾患があります。

  • 筋萎縮性側索硬化症(ALS)
  • 進行性核上性麻痺
  • パーキンソン病(Hoen-Yahl分類Ⅲ度以上、生活機能障害度2度以上)
  • 多発性硬化症
  • 多系統萎縮症
  • 脊髄小脳変性症
  • クローン病
  • 潰瘍性大腸炎
  • 前頭側頭葉変性症(65歳未満)

なお、東京都では上記の331疾患のほかに、独自に8疾患を都単独疾病として医療費助成を行っています。8疾患については東京都福祉保健局のpdfファイルをご覧ください。

医療費の助成内容は?

医療費の助成による、自己負担額の上限は表の通りとなります。また、医療費が3割負担の方は、医療費が2割負担となります(1割負担、2割負担の方は変わりありません)。

難病情報センターより

助成を受けるには

難病医療費助成の申請が通ると、医療費の助成を受けることができます。ただし、医療費の助成を受けるためには「難病指定医療機関」を受診する必要があります。また、訪問看護の費用や、薬局での薬剤費に対しても費用の助成がありますが、これも指定された訪問看護ステーションや薬局である必要があります。

指定医療機関については東京都福祉保健局の【病院・診療所】難病医療費助成指定医療機関一覧(平成30年9月14日現在)に記載されています。

指定薬局については、【薬局】難病医療費助成指定医療機関一覧(平成30年9月14日現在)に記載されています。

指定訪問看護ステーションについては、【訪問看護事業者等】難病医療費助成指定医療機関一覧(平成30年9月14日現在)に記載されています。

なお、当診療所は、難病指定医療機関に指定されています。

助成内容

以下に示す医療費および介護費用に対して助成を受けることができます。

  • 診療費
  • 薬剤費
  • 訪問看護
  • 訪問リハビリ
  • 居宅療養管理指導
  • 介護療養施設
  • 介護予防訪問看護
  • 介護予防訪問リハビリ
  • 介護予防居宅療養管理指導
  • 介護医療院

医療費の自己負担額の上限が10000円の人の場合、診療費、薬剤費、居宅療養管理指導(訪問診療や訪問服薬などを利用している人)、訪問看護費用などが、すべてまとめて自己負担1万円となります。診療所1か所につき1万円、薬代は別途1万円、というわけではなく、すべてまとめて1万円です。

なお、指定難病と関係のない病気での診療費や薬剤費には助成は適用されません。たとえば、パーキンソン病の人が風邪をひいた際の、診療費や咳止めや解熱剤などの薬剤費に対する医療費助成はありません。

高額かつ長期とは?

高額かつ長期とは、「ひと月の医療費の総額が50000円を超えることが、1年間のうち6回以上ある」ことを言います。この場合の50000円は医療費の総額ですので、自己負担割合が1割の人ではひと月5000円以上、2割の人では10000円以上の自己負担が年間で6回以上ある場合当てはまります。

この場合は、別途申請をすることにより、自己負担額の上限をさらに減らすことができます。なお、訪問診療を受けている方は、ほぼこの条件に当てはまります。

この「1年間」は、難病医療費助成の申請をした月からカウントされます。例えば、5月から診療を行っていても、9月に申請した場合には、9月からカウントして6回以上医療総額が50000円を超えた時に、「高額かつ長期」と考えます。

難病医療費助成の申請は?

難病医療費助成の申請には、下記の表に記載されている書類が必要となります。

難病情報センターより

この票だけではわかりにくいので、東京都福祉保健局のパンフレットを参考に、必要書類について解説していきます。

特定医療費の支給認定申請書

特定医療費の支給認定申請書については、東京都の方は特定医療費支給認定申請書(Excel:53KB)をダウンロードし、記入してください。「受診を希望する医療機関等」の欄を記入する際には、難病指定医療機関、薬局、訪問看護ステーションかどうか確認する必要があります。

診断書(臨床調査個人票)

診断書(臨床調査個人票)は、医師が記入します。厚生労働省の厚生労働省健康局難病対策課ホーム―ページ「指定難病」のページに診断書のひな型があります。

なお、診断書は難病指定医のみが記載することができます。当院には難病指定医がいます。

マイナンバー

個人番号に係る調書を記載する際に、マイナンバーが必要となります。なお、「個人番号に係る調書」は区市町村の窓口にあります。区市町村窓口に難病医療費助成の申請に行く際には、マイナンバーカードを持っていくとよいでしょう。そのほか患者さん本人の運転免許証やパスポートなどの身分証明書も必要になります。

難病医療費助成の申請におけるマイナンバーについては東京都福祉保健局の難病医療費等助成に関するマイナンバー制度のお知らせページをご覧ください。

住民票

住民票は、「個人番号に係る調書」にマイナンバーを記載しなかった場合に必要となります。世帯全員の名前および続柄が記載されたものを用意しましょう。

区市町村民税課税(非課税)証明書

区市町村民税課税(非課税)証明書も、マイナンバーを記載しなかった場合のみ必要となります。区市町村民税課税(非課税)とは、いわゆる住民税のことを指します。区市町村の住民税窓口にて取得します。

健康保険証の写し

健康保険証のコピーです。また、高齢受給者証を持っている人は、そのコピーも提出します。なお、難病医療費助成の申請を行う人と同じ世帯の人で同じ医療保険に加入している人の健康保険証のコピーも必要となります

例えば、夫婦で国民健康保険に加入している場合、夫が申請する場合に夫と妻の健康保険証のコピーの提出が必要となります。家族の健康保険証を見て、新生する人と同じ健康保険証を持っている人のコピーも提出すると考えるとよいでしょう。

保険者からの情報提供に係る同意書

「保険者からの情報提供に係る同意書」は、国民健康保険もしくは国民健康保険組合に加入している人のみ必要となります。用紙は区市町村窓口に用意してあります。

その他

公的年金等の収入等に係る申出書・・・区市町村民税課税(非課税)証明書の提出が必要な人全員が非課税の場合に必要となります。また、個人番号に係る同意書にマイナンバーを記載する場合でも必要となります。用紙は区市町村窓口に用意してあります。

申請者の障害年金、遺族年金等の収入を証明する書類・・・公的年金等の収入等に係る申出書に記載された収入がある場合に提出が必要となります。年金振込通知書や年金支払い通知書などのコピーを準備します。

人工呼吸器等装着者に係る診断書・・・人工呼吸器や体外式補助人工心臓を使用している人が提出します。

提出先(区市町村窓口)

東京都では、区市町村窓口一覧(特別区)区市町村窓口一覧(多摩地域、島しょ部)に記載された窓口で申請を受け付けています。住所によって申請場所が異なります。

最後に

難病医療費助成の申請から受給者証の交付までおよそ三か月かかります。ただし、申請日から適用されますので、この三か月分の医療費の自己負担額の上限を超えた金額については、東京都の場合は、東京都に請求することができます。受給者証の交付の際に、その案内も同封されています。

参考

東京都福祉保健局のホームページ

難病情報センターのホームページ

東京都福祉保健局の難病医療費助成の申請のパンフレット

関連記事一覧

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

PAGE TOP