おだやか日記

認知症の診療~実例その8~

おだやか診療所です。

本日は、レビー小体型認知症の患者さんの症例です。

症例

老人ホーム入居中の70代後半の女性。前医からは認知症と診断されていた(認知症のタイプは不明)。グラマリール、セロクエルなどが処方されていた。嫉妬妄想があるとのこと。

アセスメントと治療

診察時、幻覚、歯車様固縮、パーキンソニズムを認めレビー小体型認知症と診断した。グラマリール、セロクエルは中止。L-DOPA少量から開始。

元気がいまいちないこともありシンメトレル、サアミオンを追加。その後、夜間不眠があるとのことで、睡眠薬を少量追加した。なお、REM睡眠障害を示唆するような行動はなかった。

少しずつは改善してきていたが、いまいち予想通りの改善をしない症例であった。そこに睡眠薬を少量追加したところ1日中寝ていたとのことで、予想以上に薬剤過敏性が強い方であると判明した。

治療2

「薬剤過敏性」が非常に強いことを考え、薬をすべて中止とした。数日後から状態が良くなってきた。「何も薬を飲んでいない今が一番いい状態」とホームの職員も感じたとのこと。

まとめ

駆け足での紹介でしたが、この症例はレビー小体型認知症の「薬剤過敏性」について、私に教えてくれた症例でもあります。レビー小体型認知症の方の半数以上で薬剤過敏性がありますが、この方ほど過敏性が強い方はほとんど見たことがありません。思い切ってすべての薬を切るということも勉強した症例でした。

レビー小体型認知症~薬剤過敏性を忘れずに~

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