おだやか日記

認知症の診療~実例その3~

おだやか診療所です。

本日は改善例その3です。

認知症の診療~実例その1~

認知症の診療~実例その2~

症状

70代後半の女性。認知症専門医に数年かかっていたがここ最近症状が悪化し来院。

症状の悪化は主に歩行障害など。来院時は3人介助でようやく診察室まで来ることができた。

怒りっぽさが少々あるも会話は全く問題なし。記憶力の低下もなさそうである。

前医の診断、治療

アルツハイマー型認知症診断。アリセプト5㎎内服中。

当院の診断

診察室入室時点で、後方へ転倒しそうな小刻み歩行であった。転倒する時はほぼ後方へ倒れるとのこと。

また、垂直眼球運動に障害を認めた。肘関節の筋強剛も認めた。

この段階で進行性核上性麻痺を強く疑った。そのためHDS-R(改定長谷川式)などは行わなかった(やや易怒性もあり、HDS-Rを施行していたら怒り出す可能性もあった)

当院の治療

アリセプトは歩行機能悪化の原因となっているため即中止。

○○○点滴を施行したところ、点滴中に話し方が改善してきた。(それまではどもっている感じでゆっくり話していたが、点滴中にはっきりと話すようになった)。点滴終了後介助なしでトイレに行った。診察後も介助なしで自動車まで移動した。

まとめ

進行性核上性麻痺は、神経難病ではパーキンソン病、レビー小体型認知症よりは少ないものの、時折みることがある。後方への転倒というエピソードには十分注意したい。この方は、アリセプトで歩行機能がさらに低下していたと思われる。抗認知症薬の使用は慎重に行う必要がある。特にパーキンソニズムがある方には、要注意。

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