おだやか日記

アルツハイマー型認知症の3タイプ

おだやか診療所です。

本日はアルツハイマー型認知症の3つのタイプについて書いてみます。

 

アルツハイマー型認知症は画像所見や臨床症状などから3つのタイプに分けることができます。それは、「海馬温存型」「典型型」「辺縁(優位)型」の3つとなります。

海馬温存型

比較的若い人は海馬温存型であることが多いです。若年性アルツハイマーはこのタイプが多いと思われます。初期は物忘れがあり、急激に進行します。この期間は、コリンエステラーゼ阻害薬がある程度有効です。

中期~後期になると、症状は記憶力の低下だけではなく、興奮、暴力、性的逸脱といった前頭側頭型認知症を思わせる症状が出てきます。まだ若く体力がある人も多いので、家族や介護にかかわる人の負担は非常に大きいものになります。

海馬温存型では前頭側頭型認知症と誤診されることが多いのですが、症状としては前頭側頭型認知症に記憶力低下が重なったようなものですので、前頭側頭型認知症と考えて治療した方がうまくいきます。

海馬温存型は経過が早く、発症後10年以内に亡くなられることもあります。

脳画像所見としては、頭頂葉の萎縮が目立ち、海馬の萎縮は比較的軽度です。

典型型

脳画像では頭頂葉、側頭葉、海馬ともに萎縮しています。

最も多いタイプであり、物忘れが初期症状となります。70歳代での発症が多いようです。進行は海馬温存型よりおだやかです。ある程度進行すると周辺症状も出てきますが、適切な対応を行うことで大きな問題とならないことがほとんどです。

辺縁(優位)型

このタイプは脳画像では頭頂葉、側頭葉に比べ海馬の萎縮が目立ちます。

私の感覚では、このタイプがもっともアリセプトが効果を発揮するのではないかと思っています。ただし、高齢(75歳以上、特に80歳代で多い)で発症することが多いので、副作用には十分注意しなければいけません。周辺症状はほとんどないことが多く、短期記憶力の低下の低下が目立つタイプです。物忘れがあることに気が付かないこともあるくらいおだやかに過ごせるタイプです。

このタイプはほとんど問題なく、家族も介護しやすいため施設に入ることは少ないようです。

まとめ

昔から、若年性アルツハイマーでは前頭葉の症状が良く出現するといわれていました。アルツハイマー型認知症がこの3タイプに分けられることにより、典型的な若年性アルツハイマーや高齢者のアルツハイマー型認知症の進行が理解できるようになります。

 

関連記事一覧

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

PAGE TOP