おだやか日記

訪問薬剤師の重要性~薬のこと以外も~

おだやか診療所です。

本日は今後在宅療養における重要性が増すと思われる「訪問薬剤師」についてのお話です。

 

訪問薬剤師は、患者さん宅に薬をもって訪問します。そこで薬の内容などを説明します。それだけで終わってしまえば、宅配便とあまり変わりません。訪問薬剤師には「薬剤師としての仕事」「在宅に訪問する人間としての仕事」の2つがあると考えています。これは訪問診療医も同じですね。医療だけではなく、人間としての仕事もあります。

 

 薬剤師としての第一の仕事は、薬を患者宅に持っていくこと、患者さんに薬の内容を説明すること、患者さんがしっかり内服できるようにすること(服薬アドヒアランスを上げること)などです。また、患者さんの環境をしっかり観察し、主治医に薬の提案を行うことも仕事となります。たとえば、大きくて飲みにくい薬がある場合に、同様の効果があり患者さんが飲みやすい薬に変えるよう提案する、独居であり1日3回の内服が困難な場合に、1日1回の内服で済むような薬の内容を提案する、などです。

また、患者さんへの薬の説明も注意する必要があります。副作用を少しでも気にする患者さんの場合、副作用を強調しすぎると内服拒否につながり、結果的に健康を損ねることもあります。患者さんのキャラクターを、事前に主治医やケアマネに確認しておくとよいでしょう。

 

薬剤師としての第二の仕事は、人間としての仕事になります。患者さんをしっかり観察し、日常会話を行う、できれば笑いが出るような会話を行う、こういったことが認知症の進行を抑制したり、患者さんがうつ状態になることを予防したりします。また、特に今の時期のように暑い時や、冬場であっても脱水の可能性は十分にあります。そのため、患者宅を訪問した際に、水分が足りないと感じたら、患者さんに何か飲んでもらうことも非常に重要な仕事となります。こういった細かい配慮が患者さんの入院のリスクを減らすこととなり、それは患者さん本人のみならず、疲弊しきっている日本の救急を救うことにもなります。

 

今まで、薬の管理は訪問看護師が行うことが多かったようですが、それを訪問薬剤師が担うことにより、訪問看護師はより自身の専門性に関連した仕事ができるようになります。今後の在宅療養のカギは訪問薬剤師にかかっているといっても過言ではありません。

 

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