おだやか日記

増加する認知症

おだやか診療所です。本日は認知症について書きたいと思います。

日本では、認知症患者が増加しています。現在でも、「物忘れ外来」などは数か月待ちになるくらい混雑しています。

団塊の世代が75歳以上になる2025年には、現在よりも爆発的に認知症患者が増加すると推測されています。その一方で、現在認知症を治す薬は存在していません。各製薬会社が現在様々な抗認知症薬を開発していますが、苦戦しているようです。

そのような状況で我々にできることは、薬物療法、非薬物療法を駆使して、認知症の進行を少しでも遅らせること、認知症になっても住み慣れた街で過ごすことができるような環境を整えること、この2点が大切となります。

現在、抗認知症薬としてはアリセプト、レミニール、リバスタッチパッチ、メマリーの4種類の薬がありますが、どの薬も認知症の進行を遅らせることはできません。認知症の症状の進行を1年ほど遅らせることができるとされています。そのため、副作用を考えると、あまり積極的に使用するのも考え物です。フランスでは、これらの抗認知症薬に効果はないとして、医療保険の適応を外されました。

認知症の非薬物療法としてもっともエビデンスが高い(効果がある確率が高い)ものは、通所介護(デイサービス)とされています。もちろん、デイサービスも様々ですので、どこのデイサービスでもよい、というわけではありません。時間がのんびり流れていて、利用者さんが楽しそうにおしゃべりをしている(うるさいくらいに)、そういったデイサービスがおすすめです。そのほか、アロマテラピー(嗅覚の刺激)、音楽療法(聴覚の刺激)、回想療法(過去の楽しかった記憶の刺激)、生活リハビリ(体を動かす、自分にも役割があることを感じるなど)などもあります。もう一つ大事なことは「笑い」です。現在、笑いががんの進行の抑制や糖尿病の人の血糖値を下げることなどが研究されていますが、おそらく認知症の症状の抑制にもつながると考えられます。

認知症になっても地域で過ごすことができるようになるためには、まず地域の人たちが認知症について知ることが大切です。また、認知症患者さんの家族が、地域住民に対し「うちの母は認知症なんです」などと気軽に言えるような関係になることが大切です。地域の人たちが声をかけてくれること、そのこと自体が認知症進行の抑制につながります。

 

すでにきている認知症患者増加の時代に対し、当院では認知症の診療を積極的に行うことで少しでも貢献出来たらよい、と考えています。

 

大田区の在宅医療、訪問診療、認知症診療ならおだやか診療所

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